レンアルの居る部屋

  1. 20代男性AとBの会話。
                【A】。寒っ!今日寒!冬場に襟足刈り上げるんじゃなかった…。
                【B】。今のちょっと…「スリジャヤワルダナプラコッテ」感なかった?冬場に襟足…。
                【A】。感ねぇよ別に…。
                【B】。フユ・バニエリアシカリアゲルンジャナ・カッタ。
                はいカイロ、と言ってBはAにホカロンを手渡す。
                【A】。いや、本当はそう区切るとかいらな…え何…ありがと…。
  2. 女子大学生AとBの会話。AはBの持っている魚のエイのキーホルダーに気が付く。
                【A】。おっ、エイのキーホルダーじゃん!
                【B】。あーこれね、カプセルトイで当てたんだー。
                【A】。いーなー、エイ可愛いよねエイ!
                B、Aにエイの裏側の顔のように見える部分を見せる。
                【B】。うにゅー、この顔に見えるとこが可愛いよねぇ。
                【A】。あー。
                やや間があったのち、Aは伏し目がちに言う。
                【A】。いやゴメン…可愛いんだけどその部分をもってエイを可愛いって言うのはなんか本質的じゃない気がして苦手かも…。
                【B】。本質…?
  3. かえる4コマ。タイトルは「かえるの国」。
                【かえる】。ようこそ、かえるの国へ!僕らの仲間を紹介するケロね!あそこにいるのはいつも威張ってる「ふんぞりカエル」。その奥にいるのは「お正月は実家にカエル」。
                【人間】。へえ…(全員そういう「カエル」に引っ掛けてる感じなのか…。)
                【かえる】。そしてあそこに見えるのが…「急にそういうこと言われると身ガマエル」。
                【人間】。(微妙に「カエル」じゃないのも居る…。)
  4. 中学生男子、ガチャコとドアを開け帰宅する。
                【母親】。あ、流二おかえり!遅くなったねぇ!今日のご飯は…。
                【流二】。いらねぇ。さっきユージ達とミスド食ってきた。
                すたすたと母親の前を通り過ぎ、バタム!と自室のドアを閉める。
                【母親】。…はあ…流二…最近ちょっと「ぐれはま」気味だよね…。
                【父親】。中2だからなー。多少「ぐれはま」になってもおかしくない時期ではあるよね。まぁ俺が中2の頃もあれ位の「ぐれはま」だった気もするし…。とりあえず今は見守ろうよ。
                【母親】。そうね。
                流二、ガチャ!と自室のドアを開ける。
                【流二】。その…「グレる」の語源説明する時にしか聞かない単語で俺の事言うんじゃねぇ!
  5. 20代女性、門 辰香(かど たつか)。
                道を歩いているかど。横断歩道の前で信号待ちをしている子連れの女性を見つける。
                【かど】。(押ボタンに気づいてない人だ…!しかも子連れ!私べつにここ渡るわけじゃないケド、さりげなく押してあげようかな…ハッいや待てよ…無言で押したとして…「チッ、ボタン押せよ…イライラ…」と思ってると思わせたらカド立つか…?気づかれないうちに押して瞬足で去るとか…?まぁ普通に言うか。)押しますよー。
                ポチ、とボタンを押すかど。
                【子連れの女性】。えっ…あぁ!すみません!気づかなかった…。
                トリッキーな事はしない。
  6. 20代男性A、PCで作業中。20代女性Bは同じ部屋でコーヒーを飲んでいる。
                【A】。だぁーもうっ…。
                【B】。どったの?
                【A】。や、ごめん、大したことじゃないんだけど、入力がまたあの変なモードになって…。
                【B】。変なモード?
                【A】。何か常に黒い四角が出てて…行の途中に何か書くとそこにあった文字が消えちゃうやつ!
                【B】。あー…ちょいちょいなるよねそれ。
                【A】。ソフト再起動すればまあ直るんだケド…原因が分からないのがモヤモヤするんだよね…。
                【B】。うーん…バグの類ではなさそうだし、何か名前ある機能なんだろーねぇ。検索したら発動条件とか分かるかもよ?
                【A】。なるほど確かに!よし!じゃあ、「入力 (スペース) 変なモードになる」で…検索!
                カタカタ…タンッ!とキーを打つ。
                【B】。変なモードて、流石にそれじゃ出ないでしょ…。
                【A】。フムフム…それは「上書きモード」です…「インサートキー」…?…これか!このキーを押してたのが原因だったんだ!解決!
                【B】。「変なモード」で行けた…。
  7. 「動物なぞなぞ」。
                問題。泣きながら反論しようとしてる有袋類ってなーんだ?
                答え…ウォンバット(うぉーん、but…)。
                「動物なぞなぞ制作秘話」。
                ホワイトボードに「泣きながら反論しようとする動物ってなーんだ?」と書いてある。
                【カンガルー】。なるほど、答えには納得感があるが…。正直…「動物」っていう広すぎる括りからそれを当てるのは難易度高過ぎ感がある…。ちびっ子ムリでしょ。「有袋類」にした方が無難なんじゃないか?
                【動物たち】。確かに確かに!それで行こう!
                【ウォンバット】。BUT…!「有袋類」だと逆に答えが絞られすぎてすぐ分かってしまうのでは!?
                【カンガルー】。なぞなぞの答えなんてのはすぐ分かる位が丁度いいんだヨッ。
                カンガルー、問題文の中の「動物」の文字をキュッと消す。
                【動物たち】。せやせや!
                【ウォンバット】。う…うぉーん…BUT…。恥ずい…。
  8. 林の中、切り株に腰掛けている与作がため息をつく。
                【与作】。何だろう、今日はどうも仕事する気が起きねぇや…。
                そこへ与作の友人、喜作が現れる。
                【喜作】。与作ぅー!木ぃー切ってるー?…全然じゃん!
                【与作】。あーっ…。
                【喜作】。全然じゃん!
                【与作】。2回も…。ごめんその…今日あんまやる気起きなくて…。
  9. フンス!と鼻息を立てながら憤慨しているペガサス。
                【ペガサス】。はぁ…もう、こちらは伝説の動物だというのに、大衆が私に求めるのはくだらない仕事ばかり…全く…嫌ペガサス!
                【ペガサスの飼育員】。おっ、喋りかた変えたんだ?
                【ペガサス】。えっ…。
                ペガサスの飼育員、よっこいしょと干し草を運びながら話す。
                【ペガサスの飼育員】。今までそんな「何々ペガサスー」とか語尾につける感じじゃなかったじゃん?ま、私はいいと思うよー、親しみやすいし。
                【ペガサス】。いや語尾ってか…今のはその…「嫌気がさす」…ケガサス…ペガサス…っていうその…うん…。
                ペガサスの弁明は飼育員の耳に届かず、飼育員は餌の人参を見ながら「傷んできたな」と呟いている。
                ※ペガサスの飼育員、花岡…ペガサスと会話できる特殊技能をもつ。
  10. 宗教裁判にかけられ有罪判決を受けた物理学者が、判決後にボソッと呟く。
                【物理学者】。…これでも地球は回ってんです。
                【裁判官】。あ?今なんつった?
                【物理学者】。あのっ、今更処分を変えてくれなんて言いませんけど、ちょっとコレだけは説明さして下さい!確かに今、私たちの足下にある地球が動いてるようには見えないですけど…それは私たちも地球と一緒に動いてるからで…!仮説ですけど!私たちが見ているのは相対的な運動だってコトです!回ってんすよ、これでも!
                一方、XX星。
                【星民A】。あの青い星ってホントに自転してんすかね?ずっと同じ模様じゃん。
                【星民B】。自転周期が2秒の星に住んでる我々の感覚からすると止まってるようにしか見えないけどな…あれでも地球は回っている。
  11. 幼稚園にて、各々すきなうたをうたおう!という時間。
                【先生A】。みんなー、おうたうたえたかなー?
                【園児たち】。はーい!!
                【先生B】。ねぇ、あの子、歌った?
                【先生A】。えー、さっき歌ってたんじゃないかな?
                先生A、園児の近くへ行く。
                【先生A】。ゆあちゃん、おうたうたったかなー?
                【ゆあ】。せんせー!うたったよ!ゆあ、りこちゃんとこうたうたった!
                【先生A】。そおー。(小唄?)
                【ゆあ】。さいしょね、あのこがこうたうたってて、すごくすてきなこうただったの。だからゆあもたいこうして、あのこのうたったこうたうたったの。そしたらむこうもたいこうしてきて、こんどはうたったことないこうたうたってきたの!それいらいわたしたち、こうたいでこうたうたいあってるの…!こうたいするわけにはいかない…!
                【先生A】。あ、今も続いてんだ…!?ターン制で…。
  12. エレベーターに乗る男子大学生AとB。
                Aは壁の開くボタンの下に書いてある「閉じかけの扉を開くときに押して下さい。」という文字を凝視している。
                【A】。…たまご料理が食べたくなるメッセージだ。
                【B】。あ?たまご?
                「閉じかけの扉を開くときに押してください」…
                【A】。ホラ…この一文の中に「とじ」「かけ」…それから「とき」!あっ、「に」もだ!これ全部「卵」の縁語になってんだよ!
                【B】。縁語…?和歌みたいなことか…。
                【A】。なんかここまで来たらいっそ…卵の全調理法網羅してほしいよね、「やき」とか…「ゆで」とか…。ヤキか…ヤキ…。
                【B】。いやー…。
                【A】。「《ヤッキ》になって飛び《イリ》しないように」…!「歩ける人は階段けい《ユデ》!
                【B】。すごいな…いけたじゃん、ちょっとムリあるけど。
                【A】。「《温泉》と一緒で定員があります」、「人間が《フィリング》し過ぎると」…。
                【B】。だいぶ苦しくなってきてないか…?
                【A】。「大《目玉》を喰いますよ」!
                【B】。…まあ怒られてる感じするもんなブザーに…。
  13. 道中に倒れる旅人A。旅人の最愛の人Bはそのそばに座り込み泣き叫ぶ。
                【B】。エリオット!エリオット…!!いやぁあぁ…。
                【A】。ぐっ…俺はどうやらここまでのようだ…今までの旅路で出会ってきたものが走馬灯のように思い返される…。美しい景色…珍しい草花に鳥や獣たち…人々の優しさ…きのこの山…たけのこの里…目の前に広がるはてしない木々の海…。いつかはあの幻のすぎのこ村にも行ってみたかっ…た…。
                ガクッと気を失うA。
                【B】。エリオットー!
  14. ことわざマジシャン。
                ある家庭の居間にて。
                【男子中学生A】。おっ!ラッキ!こんな所になんかあった!
                【マジシャン】。フフフ…私の手にかかれば棚からぼた餅を出すくらいはたやすいことよ!
                庭にて。
                木の方からどさっと音がする。
                【猿】。ウキャッ!
                【成人女性B】。わっ!さっきまで上手に木登りしてたのに…。
                【マジシャン】。フフフ…私の手にかかれば猿も木から落ちるってワケよ!
                A、ぼた餅を食べながらやってくる。
                【A】。ところであの木って植えてからずいぶんたつよね、俺が小2のときだっけ。いつなるの?
                【B】。中々ならないんだよねー、柿って。
                【マジシャン】。私の手にかかれば桃栗三年柿八年よ!
                【A&B】。それは違うでしょいろいろと。
  15. 4コマ漫画2本立て。
                1本目「なぞのいきもの」。
                子供の前に謎の生き物が現れ、なぞなぞを出す。「ながーい首に…、青い目、赤い目、そのあいだには黄色の目…さて、私はだれでしょう。」
                2本目「おうちシネマ」。
                部屋を暗くし、ソファーに座って映画を観る男女。楽しそうに笑いながら見ている男。女は水割りのグラスを揺らしながら思う。「この映画…あなたにはいろいろコネタとか分かって楽しめるのかもしれないけど…私はだれてしまう。」
  16. リビングでコーヒーを淹れている秋子と、疲れた様子でため息をついている春夫。
                【秋子】。どしたの春夫、元気ないよ。
                【春夫】。や、大丈夫…ちょっと疲れが溜まってて…。
                【秋子】。そっか…じゃあそんな春夫に…。
                秋子、スジャータの袋に手を入れる。
                【秋子】。今から私がランダムで引き当てたスジャータの花言葉を送ろう。♡
                スジャータの容器の一つ一つには日付ごとの誕生花とその花言葉(「純愛」とか)が書いてある。
                【春夫】。え…ソレ…秋子の引き次第ではドネガティブな言葉が送られる可能性ない?
                春夫は思考がネガティブになっている。
                【秋子】。うっ確かに…いやっ私そんなに引き悪くないよ!ちゃんといいの引いて見せるから!とりゃっ!
                秋子、スジャータを一つ取り出す。取り出した容器には「3月1日の花 ヒヤシンス(ピンク花) スポーツ、ゲーム」と書かれている。
                【秋子】。えーと何々…「スポーツ、ゲーム」…。
                【春夫&秋子】。(趣味?)
                【春夫】。これは…俺はどう捉えたらいいの…?やろうぜ!ってコト…?
                【秋子】。わかんない…。
                【春夫】。てか花言葉 ってこういうパターンもあんだね…。
                【秋子】。うーん…私が思うにこれは…「あなたの大切にしている言葉は?」的な設問に対して一個一個のスジャータが答えていくんだけど、コイツだけちゃんと聞いてなくて適当に趣味を答えちゃったんじゃないかな?
                【春夫】。花じゃなくてスジャータが決めてんのこれ。
  17. 女子高校生SとN。SがNを相手に語っている。
                【S】。泳ぐことが不得手な人のことを「かなづち」というだろう?それは金槌が水に沈むからだとされているが…同様に水に沈む身近な金物は幾らもある。その中からなぜ特に「金槌」が選ばれたのか、常々疑問に思っていたんだ…。
                N、スマホでゲームをしながら「ふーん」と相槌を打つ。
                【S】。「木槌」との対比だとも言われるが…あまり説明としてはパッとしない。泳げる人をきづちって言わないしね。…とそこで私は気がついた、こういう言葉は…昔の誰かが実際に金槌を使用していて、それを水底へ落としてしまい困る体験があったからこそ生まれたものなのでは…?と。
                N、はっとしてSの話に注意を向ける。
                【S】。となるとそこそこの水深のある、そう、川や海の上で金槌を使っていた…つまり!「かなづち」という表現は、橋の建設に携わっていた大工達の間で流行り始めたに違いない…!
                Sは、橋の上で作業している大工が金槌を川へ落として「あーっ、てやんでい!」と言っているイメージを思い浮かべる。
                おおー、と感心するN。
                【N】。へえ…鋭い考察じゃん。じゃあもしさ、その意味の言葉が今まで生まれてなくて、現代にもし初めてできるとしたらさ、「スマホ」とかになるのかな?
                Nは、スマホを水に落として「てやんでい」と言っている人のイメージを思い浮かべる
                【S】。あんま水回りで使うべきじゃないぞ…。

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